コニカミノルタ CR機

フィルムレスで快適診断

平山 純二 先生
平山内科皮膚泌尿科

CR装置を導入して

昨年の医師協メディカルテックショーにコニカミノルタ社のCR機が出ていました。後日デモに来ていただき、思い切って導入することにしました。安い買い物ではありませんが、診療報酬でも少し優遇されており、意外と負担増は少なくなります。撮影の流れは従来とほとんど変わらず、レントゲン照射の条件も全く同じでした。撮影後約30秒で診察室のディスプレイに画像が現れます。また、患者データの頭書き部分はORCAから取り込むこともできます。実際に使ってみた経験を以下にまとめました。確かに導入コストはかかりましたが、それに見合うだけのメリットはあったと思います。もうフィルムには戻れませんね。

  • 画質はきれいです
    ややこしいところは拡大して見られます。
    拡大しても画像の劣化はほとんどありません。
  • 画像の白黒反転も便利です
    いわゆるポジ画像です。
    新鮮な感覚で見ることができ、見落としも少なくなります。
  • 他院への紹介が楽になりました
    簡単にCD-Rディスクに焼いて紹介状につけることができます。このCD-Rディスクを一般のパソコンに入れると、明るさなどを自由に変更できるブラウザが自動的に起動され、診断に充分使える画像を見ることができます。大きいフィルムを患者さんに渡すこともなく、返却漏れを心配することもなくなりました。
  • 明るさ、コントラストの調整が簡単です
    マウスの縦横の動きで明るさ、コントラストを自由に調整できます。つまり、1回の撮影でフィルム数枚分の情報が得られます。この安心感がCR導入の最大の利点でした。失敗撮影が皆無になりました。
  • 以前の画像と比較するのも簡単です
    2つの画像を並べて比較することもできますが、2枚の画像を同じ場所に交互に表示させて比較する方法も有用でした。最近も、この方法で軽度の肺炎を見つけました。
  • フィルムの保管場所が要りません
    場所をとるフィルムの保管庫が今後不要となり、非常に助かります。
  • CTR計測が簡単です
    おまけですが、CTRも簡単に測定できます。
  • 透視撮影に使えません。
    今回の導入に際して最大の問題点でした。
    胃透視ができなくなります。しかし、当院に限れば最近は胃透視はほとんど行っていないのが実情でした。
    そこで、どうしても必要な場合は他院にお願いすると割り切ることにしました。